こんばんわ。今回はハモるときにピッチ以外に意識することや気をつけるべきことを書きます。以前こちらの記事で、ハモるときに意識することを説明しました。
ハーモニーを意識することが超重要だと書きましたが、最後のところで音量や声質にも注意しましょうとも書きました。今回はこの部分をもう少しだけ掘り下げてみたいと思います。
ハモりの目的を考える
まず、ハモりの目的を考えることが大事です。「え?目的はハモることだろ?」と思われるかもしれませんが、大事なのは、以下のどれを目的とするかを考えることなのです。
- 主旋律を引き立てるためのハモり
- ハーモニーを聴かせるためのハモり
- その両方(パート毎に目的を変えるなど)
なお、伴奏に混ざったコーラスとして、あくまで演奏の一部のように聴かせる”歌声”もありますが、これはハモりというよりも演奏(伴奏)のニュアンスが強いので、僕としてはあまり説明するつもりはありません。このブログではあくまで主旋律の歌声と協和させていくことを目的としたハモりを主眼に説明していきます。
主旋律を引き立てるためのハモり
主旋律の引き立て役、つまり脇役としてのハモりです。
カラオケにいくと、たまにハモり出して主旋律より目立ってしまうようなハモりをする人がいますが、あれはNGです。もちろんリードボーカルの同意のうえで楽しむのならアリですが、そうでなければ、リードボーカルはもとより聴いている人も気持ち良いものではありません。
主旋律より目立ってはいけないのです。(ただし、とても綺麗に主旋律を引き立てている!すごい綺麗なハモり!という意味で目立つのは大成功ですよww)
この目立たずに引き立てるコツを音量と声質の観点から後述します。
ハーモニーを聴かせるためのハモり
ツインボーカル的に2つの声のハーモニー自体を聴かせたい場合が該当します。
デュオの場合はこちらの傾向が強いです。ゆず、ケミストリー、コブクロ、などですね。
たまに主旋律がどっちか分からなくなる場合もあります。
こういうケースでは、主旋律の脇役ではなく、両方とも主役ですので、同じような声量でハーモニーが綺麗になる歌い方を意識しましょう。両方のパートで同じ声質や歌い方をするとバチっとハマると思います。
綺麗にハマったハーモニーはとても美しく感動的な響きになるものです。この協和して綺麗な響きについては、以前「音の協和を感じてみよう」という以下の記事でも書いたので、ご参考としてください。
ボリュームを意識する
さて、ハモりの目的を意識したら、次はボリュームを意識しましょう。ハーモニー目的のハモりであれば、そこまで気をつける必要はないですが、脇役となる場合は要注意です。
主旋律より目立ってはいけません。
上ハモりは諸刃の剣
上ハモりは特に危険です。
以前カラオケで、とある曲の上3度ハモりをしている方がいて、主旋律と同じ調子で歌っていたのです。ハーモニーは確かに感じられ、本人も気持ちよかったでしょうが、メインのリードボーカルの方はそれほど気持ち良くなかったのではないでしょうか。また、聴いていた僕はちょっとクドいなぁと正直思っていました。
ハモれている感があるので、3度上ハモりは気持ちよく歌ってしまいがちですが、まずは音量を小さく、目立ちすぎないように意識することが大事です。
ただでさえ、高い音のほうが目立つのです。上ハモりが主旋律のようになってしまいます。
そして何より、主役は主旋律です。その気持ちを忘れないように。
声質を意識する
ボリュームの次に、声質を意識しましょう。
上述した上ハモりの失敗事例では、ものの見事に3度上をバリバリの地声で歌っていたのです。そんなに目立ってどうするんですかwww
ツインボーカル的にハーモニーを聴かせる場合は、主旋律が地声であれば、同じく地声でハーモニーを作るのが綺麗ですが、脇役の場合は、地声を出せるケースはそれほど多くないです。
ウィスパーボイスや、ファルセットを活用しましょう。
また、主旋律の方の歌声に応じて、変えていくことができると、かなりイイ感じです。主旋律の歌声に相性の良い歌声というのはあるものです。ハモりは声質も含めて、主旋律に合わせにいくことがとても大事なのです。
僕は常日頃から感じていますが、これも、エアハモが難しい理由の一つです。主旋律に合わせて歌い方を変えられないからです。(※エアハモ=オケ伴奏に主旋律がない状態でハモりだけを先入れすること)
ウィスパーボイス
ウィスパーボイスは、地声に息を混ぜて、少しかすれたような声を出すテクニックです。
地声に対して息の混ざり具合で0%〜100%までの濃淡があります。(100%は息ですねww)
か細い歌声や、ウィスパーの歌声に合わせる場合は、ウィスパー感を強めにします。
ハスキーボイスに合わせる場合もウィスパー感を出して合わせにいきます。
逆に地声のリードの場合は、地声〜ウィスパーを使い分ける感じです。
ファルセット(裏声)
いわゆる裏声です。これもか細い声や、ファルセットに合わせにいく場合に使います。
また、ハモりラインが高音の場合、仕方なく使ってしまうことが多々ありますww
ファルセットにも、地声〜ウィスパーの濃淡があります。
例えば、uh-(ウー)とファルセットを出した場合より、ha-(ハァー)とファルセットを出した場合のほうがウィスパーが強くなる感じです。ファルセットでもウィスパーを混ぜたりして声質を変えられることが、相手の歌声や歌い方に合わせにいく場合に非常に有用です。
ウィスパーやファルセットでハモることを書きましたが、要するに1曲を歌うときにリードボーカルの歌い方に合わせられるように、いろーーーんな歌い方や声質を出せるようになることがとても大事です。
地声しかだせない、歌い方に変化をつけられない、という方はハモりが通り一辺となってしまって、つまらないハモりになってしまいます。
変化をつけてダイナミックにハモれるようになると、とても感動的なハモりになっていくのです。
歌い方を意識する
さて、変化をつけてダイナミックにハモるという点ですが、音量や声質だけではなく、様々なテクニックを織り交ぜることで、よりダイナミックさや変化を演出することができます。
例えば、わかりやすいところでいうと、ビブラートです。
ハモりはビブラート無しで、という人もいますが、それは偏見だと思っています。TPOをわきまえて、ここぞという場合にビブラートでハモると美しいケースはあるのです。
また、リードの歌い方にあわせて、同調して、しゃくり上げてみたり、フォールしてみたり、様々なテクニックを駆使してリードに同調して脇役的サポートができるようになってくると素晴らしいと思います。
音の長さや、減衰具合、子音や母音の声の出し方、など同調しつつダイナミックにしていく要素はいくらでもあります。これらを意識して仕上げていくのです。
ここまで、ピッチから始まり、音量、声質、歌い方など、ハモる際の意識について書きましたが、すべてに共通していて最も大事なことは、主旋律に合わせにいく、つまり主旋律=リードボーカルをよ〜〜〜く聴いて、本当に集中して聴いて、歌い方や声質・クセまで注意深く観察しながらハモりを歌うということです。これがとても大事です。
ハモる側の独りよがりになるのが最もNGです。(自己満で終わる覚悟があれば良いですけどねww)
それでは、今日はこのあたりで。
良いハモりライフを〜!
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