タカのハモりと歌ブログ

”ハモりたい!” 初心者のためのハモりと歌のブログ

上ハモ・下ハモとは

 
ハモるとき、上ハモとか下ハモとか言いますよね。これってどういうことでしょうか。まぁ当然、主旋律のメロに対して上にあるハモりラインを上ハモ、逆に下にあるハモりラインを下ハモと言いますね。そりゃそうだw
さらには、3度という言葉を足して3度上ハモみたいにも言いますね。
今回は、3度上ハモについて詳しく見てみたいと思います。
 

上ハモとは

3度上ハモの例:栄光の架け橋

最も簡単な3度上ハモがあって、最も有名な曲、最初の一歩の練習に最適ということで、「栄光の架け橋/ゆずを見てみたいと思います。もう有名すぎて、岩沢さんのハモりパートが誰でも口ずさめそうですね。あえて、それを詳しく見てみたいと思います。まずは、こちらを見てみましょう。
 

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超有名な歌い出しですね。聞いたことない人はいないんじゃないでしょうか。アテネオリンピックのテーマソングにもなって、老若男女みんな聞いた曲ですね。主旋律にコードが書かれています。(頑張って、画像作りましたよ)
※2音目の「れ」のところがミ(E)の音になっているので、もはやここはG6としたほうが良いかもしれませんが、あえてシンプルなコード進行としています。
 
では、主旋律にハモりパートをのせてみましょう。こうなります。
(本当は1番にハモはないのですが、2番と同じ音程でとっています)

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赤で色をつけたところがハモりパートです。(正確な記譜表記ではないですが、全部同じ図をコピペしたのでご容赦を)
綺麗に主旋律の3度上をいっていますね。
楽器が弾ける人は弾いて確認してみてください。(←弾けると言っている時点で鍵盤楽器を想像してますねw)
 
ここで注目してほしいのは、実は3度上といっても、長3度や短3度のケースがあるんです。例えば最初の「だ」は長3度ですが、次の「れ」は短3度になっています。つまり、主旋律との間隔が同じ3度上といっても一定ではないのです。それでも、このハモりパートは、キレイに3度上に終始しています。

ちなみに、長3度や短3度といった音程表現について、もし分からなければ、こちらの記事を参照ください。
 
 

 3度上ハモの仕組み

さて、主旋律とハモりパートを書きましたが、当然のごとく裏では伴奏が流れています。この伴奏を楽譜上に分かりやすく表現してみましょう。

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薄い青色で塗りつぶしたところの音が伴奏として鳴っているイメージで、コード音を塗りつぶしています。なお、最初のGのところだけ、主旋律が上下に大きく動くため、わかりやすく2オクターブ分記載しています。
この薄青のコード音と、ハモりの赤音符に注目してください。いい具合に薄青に赤音符が乗っかっていますね。
このように、主旋律と協和する音程をキープしつつ、伴奏のコードの音になっている音程だから、ハモとして綺麗に聞こえるんです。さらに、3度上という主旋律との距離感が「ちょっと上」という感覚で音程をつかまえやすいんです。また、この例のように、主旋律が上下に動くことに連動して、この3度上ハモも上下させて歌うのがオーソドックスな歌い方です。これが3度上ハモの基本的なカラクリです。
 
3度上ハモの基本原理:
  • 主旋律と協和する音程(3度上ハモの場合は3度)
  • 伴奏のコードにのっている(原則は)
  • 主旋律の”ちょっと上”という感覚で音程をつかまえやすい
  • 主旋律にあわせて上下させるのがオーソドックス
 
これが3度上ハモの基本原理となるのですが、実はここに大きな落とし穴があって、3度上で主旋律に連動させて歌うと破綻するケースが多いのも事実なのです。これがハモ初心者から抜け出せるかの大きなポイントになるのですが、これについては別の機会に説明します。
ちなみに、この曲「栄光の架け橋」のこのAメロに限っていえば非常にレアケースで、3度上で主旋律に完全に連動しきっても破綻しないケースになっています。だからハモりとしても簡単なんです、高音が出るかは別問題としてww
音程が協和するとはどういうことかは、こちらの記事を参照してください。
 

 

主旋律と協和した経過音であればハモラインとして成立する

さて、最後に補足の説明になりますが、この曲のハモりパート、よーく見てみると実は4つの音だけ薄青のコード音に乗っていない部分があります。そこだけ黄色にしてみましょう。

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赤音符はコード音に乗っていますが、黄色音符は外れています。
黄色音符ですが、最初の「にー」のところは直前の「れ」のソから、次の「も」のミへ移行する経過音になっています。このように経過音の場合はコードに乗っていなくてもコード感が失われないという特徴があります。経過してCのミに着地しているので、気持ち悪さが残らないんですね。また次の「け」のファの音も導音の性質をもって「な」のミに着地しています。最後の「っ」のドの音はメロディーとしては経過音になっていませんが、次のコードCの構成音なので、経過音のように感じることができる音なんだと思います。実際に聞いてみても違和感がないのが分かると思います。
ここに記載した黄色の音は経過音ということで、また主旋律と3度を構成し、協和関係になっているということで、ハモりラインとして成立していますが、原理原則からいえば、主旋律と協和する音程でかつ、伴奏のコードに乗っている音が最もハモりの音として優先すべき音になるのです。
 

下ハモとは

ここまで、3度上ハモについて、実際の例を見てきましたが、同じことを主旋律の下3度でやれば、これが3度下ハモということになります。下ハモについてのコーナーっぽく記載してみましたが、基本的な考え方は上下逆にしただけで、一緒なので詳細説明は割愛しちゃいます。(ひょっとしたら別の機会に書くかも?)
 

参考記事

あわせて、こちらの記事も参照してみてください。
より簡単に分かりやすい説明をしています。

www.hamouta.com

 
また、Youtubeに「ハモりの仕組み徹底解説」の動画をアップしていますので、こちらもよければ参考にしてください!(上記記事の「猿でもわかる上ハモ・下ハモ」を動画にしたものです)

 

それでは、今回はこのくらいにしておきましょう。
みなさん、カラオケでもいって「栄光の架け橋」を歌ってきてくださいな。
 
 
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